RFPの書き方ガイド:良い提案を受けるポイント【サンプル・テンプレ付】

2024年09月26日

Webサイトのリニューアルや新規立ち上げを行う際、プロジェクトを成功に導くためには、初期フェーズでの計画が重要です。その中でも、RFP(提案依頼書)は、依頼候補先の制作会社から提案を受けるにあたり、自社の要求を伝えるために不可欠な資料になります。

このコラムでは、 はじめてRFPを作成する方や、具体的な内容について知りたい方に向けて、
RFPの基本や、作成に役立つポイント、具体的な書き方まで丁寧にご説明します。
「RFPサンプル」と記入例、テンプレートをセットにした無料のお役立ち資料も提供しておりますので、ぜひご活用ください!

RFPとは?

RFPは、Request for Proposalの略称で、Webサイト構築やシステム導入・開発の際、
依頼候補先のパートナーに提出する「要求事項」を取りまとめた「提案依頼書」のことです。

分かり易く表現すると、提案する側に提出する「ルールブック」や「プロジェクトの羅針盤」としての役割をもつドキュメントになり、この資料を基に各制作会社や開発会社が見積もりや提案を行い、発注側が依頼先の選定を行う流れになります。

昨今の顧客ニーズやタッチポイントの多様化を受けて、デジタル施策の選択肢が増えていることや、
Webサイトが持つ役割やシステムを取り巻く環境も複雑化を増す一方となり、
デジタルを活用する全てのプロジェクトにおいて、指針となるRFPの策定は非常に重要な工程といえます。

\RFPはプロジェクト成功の要/

RFP活用のポイント

発注する側は、要件漏れの無い正しい情報を記載した資料を作成し、
発注される側は、内容を踏まえた上で優先順位を明確化し目標達成に向けた「最適な提案」を行う。

RFPを作成する目的と重要性

前項では、RFPの基本概念を解説しましたが、本章ではRFPの目的や重要性をご説明します。

結論から申し上げると、
RFP作成の最大の目的は、各制作会社の提案を比較できるように、各社に統一感のある提案をさせることです。

RFPがない場合、またRFPの作り込みが不十分な場合、制作会社と依頼会社は下記のような状況に陥ります。

制作会社:提案の範囲/コスト感/納期が不明瞭なため、どのような提案を求められているか分からない・・・

依頼会社:各社の提案内容の範囲や粒度がバラバラで、提案の比較ができない・・・

結果として、各社への追加確認が必要となり、
十分なRFPを作成していれば不要であった余計なコミュニケーションが発生してしまいます。
(コンペの仕切り直しになるケースも散見されます。)

また、上記のようなアクシデントをなくすためにも、RFPを作成する際には、下記の注意を払う必要があります。

  • 最適な提案を受けるため、比較・選定基準を定め、意識統一する
  • 目的を達成するめに予算内で実現可能な施策に優先順位付けを行う
  • 施策(手段)をスコープ(作業範囲)として明確に整理し、提案範囲を確定する

制作会社や開発会社に正確な情報を示さなければ、
納期遅延や要件漏れによる追加費用の発生などのアクシデントの他、
単なるデザイン改修に留まり当初の目的を達成できないなど、様々なトラブルに繋がる可能性があります。

RFPの策定には、これらを未然に防ぎプロジェクトを成功に導く役目があります。

また、RFPは依頼候補となるパートナーに向けた資料ではありますが、
社内の総意として目的や要求が一元化されたドキュメントであるため、意識統一や関係部署へのプロジェクト概要説明時などにも活用できます。

RFP作成のポイント

ここまでの内容でRFPの目的や重要性をご説明しましたが、「RFP」をしっかりと準備したつもりでも、
「コンペに進んだが、望む提案が受けられなかった」
「スケジュールや予算が大幅にずれてプロジェクトが進まない」など
当社にご相談をいただくケースも多く、正しいRFPを作る事は非常に難しいのが実情です。

RFP作成で、抑えておくべきポイントのうちいくつかをご紹介します。

  1. 内容・費用・予定・基準の4つの基本項目を明文化する
  2. 現状把握やターゲット整理、課題抽出など必要な調査を精査、実行する
  3. 「何を実現するのか」という目的を明確化し、優先順位をつける
  4. 関係部署全ての「目標」「要望」を取りまとめて整理し、要求を一元化する
  5. 組織全体の計画やビジョンにリンクしている「目的」や「目標」を設定
  6. 目標指数は曖昧な表現を避け、具体的・定量的に記入する

この中でも、大切になるのが「1」の4つの基本項目の明文化です。

Quality=品質(要件)Cost=費用 Delivery=納期 Criteria=基準

こられを盛り込むことで、予算・納期内で、基準に準拠した高品質なアウトプットが期待できます。
さらには、経営・営業・マーケティング・情シスなど社内関係部署と連携を取りながら、記載する内容に抜けや漏れが無いよう精査することも重要です。

RFPの書き方と内容

具体的な項目と書き方例をご紹介します。

使用ツール

基本的にWordかPowerPointで作成されることが多いですが、ページ数やボリューム、添付資料・図版など鑑みて使用するツールを決めると良いでしょう。

添付資料

リサーチや集計データなどの細かな資料は、別紙で提供するケースもあります。

内容例

①プロジェクト全体像

プロジェクト名

プロジェクトの概要・コンセプト

現状の課題

目的・方向性

具体的な目標

ターゲット

競合、市場状況 他

②作業範囲・発注内容

方針

プロジェクトスコープ

納品成果物 他

③要求事項

前提条件

依頼範囲詳細

スケジュール

予算

見積書

スペック(機能要件・非機能要件等)

プロジェクト体制

運用・保守 他

④コンペ・提案について

提案条件

提案書の提出先・提出期限

提出方法・フォーマット

コンペ日時等詳細

実施の流れ

プレゼンテーション 他

⑤選定について

選定基準

選定スケジュール

選定基準

結果詳細 他

⑥コンペについての対応窓口

対応窓口(部署名、担当者、連絡先)

質問、問い合わせ方法 他

※上記はRFPの中から抽出した大項目の一部になり、実際は更に細かな項目に分け詳細に記載する必要があります。

更に具体的な内容を記載した
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規模が大きいサイトのプロジェクトでは、方針や戦略策定がにリソースが必要なことや、ドメイン、コンテンツが複雑であったり、社内関係部署が複数存在し各所との認識合わせにも時間がかかるなど、様々な難所があります。

更に、セキュリティやシステム・機能要件など、専門的な知識が必要なため大規模サイトや、企業サイトの構築やリニューアル時は、現状サイトの調査・分析、戦略策定の準備フェーズから、RFP作成を外部に依頼するケースが多く見受けられます。

マイクロウェーブクリエイティブでは、大手企業・大規模サイトの構築実績だけではなく
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