Webサイト多言語化・翻訳ツールを比較!特徴・費用・選び方を解説【比較表付き】

2025年09月01日

Webサイト多言語化・翻訳ツール比較

自社サイトの多言語対応を検討している企業にとって、どの翻訳ツールを選ぶかは重要なポイントです。
この記事では、多言語・翻訳ツールの導入支援に豊富な実績を持つWebサイト構築の専門家が、
選び方のポイントや導入時の注意点について詳しく解説します。

Webサイトの翻訳・多言語化をご検討中の企業ご担当者様に役立つ主要Webサイト翻訳ツールの
「特徴」「機能」「導入費用」などをまとめた比較表も掲載していますので、ぜひご活用ください!

Webサイトの多言語化・翻訳ツールとは

Webサイトの多言語化ツールとは、1つの言語で構築されたWebサイトにツールを導入することで、
訪問者の言語に応じてコンテンツを機械的に翻訳・表示する仕組みです。
AIや機械翻訳の技術を活用し、指定された複数言語への切り替えを可能にします。

導入方法としては、Webサイトにスクリプトを追加し、言語切り替えボタンを設置する形が一般的で、元のWebページのデザインやレイアウトを変更することなく、多言語化が可能です。

対応言語数はツールによって異なりますが、英語・中国語・韓国語・ドイツ語・フランス語など主要言語に対応しており、100言語以上に対応しているツールもあります。

機械翻訳技術の進化により、以前に比べて翻訳精度は大きく向上していますが、 より高い正確性を求める場合は、機械翻訳に加えて人による翻訳やチェックを組み合わせて提供するサービスなども存在します。

Webサイトの多言語化や翻訳ツールは、これらを包括的に支援するサービスとして「サイト多言語化ソリューション」と呼ばれることもあります。

どのような企業が多言語化ツールを導入するのか

近年では、訪日観光客向けビジネスを中心に、海外ユーザーや外国人労働者の利用が見込まれる業種でWebサイトの多言語化が進んでいます。

特に、以下のような企業や団体では、Webサイト翻訳ツールの導入が活発に進められています。

  • 観光業界、自治体、鉄道・バスなどの公共交通機関など、訪日客と接点のある組織
  • 海外の顧客に向けて情報発信を行いたい企業
  • 越境ECに取り組む事業者
  • 外国人労働者の採用を積極的に進める企業
  • IR情報の英語開示が求められる上場企業

このように、コストを抑えつつスピーディに多言語対応を進めたい企業・団体にとって、翻訳ツールは非常に有力な選択肢となっています。

多言語化ツールの特徴と基本機能

特徴

翻訳ツールの大きな特徴は、既存のWebサイトに大きな改修を加えることなく、短期間かつ低コストで多言語化を実現できる点にあります。

代表的なツールでは、ページ内のテキストを自動で翻訳するだけでなく、言語切り替えボタンの設置や、多言語表示に最適化されたレイアウト調整、 画像やボタンなどの視覚要素の差し替えにも対応しており、ユーザーごとに適切な言語での情報提供が可能になります。

基本機能

主な自動翻訳ツールに共通して備わっている基本機能を紹介します。 導入を検討するにあたって、あらかじめこれらの基本機能を理解しておくことをおすすめします。

  • 自動翻訳機能(テキスト翻訳)

Webサイト上のテキストを、機械翻訳エンジンによって自動で翻訳する基本機能です。 多くのツールではGoogle翻訳やDeepLなどの翻訳APIと連携し、ページ全体を即時に多言語化することが可能です。PDFや画像を翻訳できるツールもあります。

  • 切り替え機能

翻訳機能に加えて、言語切り替えボタンやブラウザ言語に応じた自動切替など、ユーザー側で言語を選択できる仕組みを提供するツールも多く存在します。

  • 辞書登録機能

固有名詞(商品名、企業名、地名、人名など)や業界特有の用語を辞書に登録しておくことで、翻訳ミスを防ぎ、 より精度の高い表現を実現します。専門性の高いサービスページでは、安定した表記を維持するために欠かせない機能です。

  • 翻訳テキスト編集機能

自動翻訳された文章を、管理画面上で手動調整できる機能です。文脈に合わせた微調整や、 企業のトーン&マナーに沿った表現への書き換えが可能なため、ブランドイメージを損なわない翻訳品質の維持に貢献します。

  • 多言語SEO対応機能

多言語展開したページごとに、言語別のURLを自動生成したり、metaタグや構造化データを翻訳したりすることで、 多言語SEOにも対応できる機能です。検索エンジンでのインデックス最適化や、現地ユーザーへのリーチ拡大に効果があります。

多言語化ツールを導入するメリットと注意すべきポイント

Webサイト翻訳ツールには、コストを抑えられる点や、リアルタイムで多言語対応ができる点など、さまざまなメリットがあります。 ただし、導入前に確認しておきたい注意点もいくつかあります。
ここでは、代表的なメリットとあわせて、注意すべきポイントを整理してご説明します。

導入のメリット

翻訳コストの削減

人力翻訳は、文字数が増えるほど費用がかさむのが一般的です。 一方で、多言語化ツールも、ページ総数で料金が変動する場合が多いものの、選定するツール次第ではコストを抑えることが可能なため、自社サイトの構成や運用体制をふまえて、費用対効果の高いツールを選ぶことが大切です。

翻訳スピードの向上

情報更新頻度の高いWebサイトでも、即座に多言語対応が可能なため、即時性の高い情報発信を実現できます。タイムリーな情報提供が求められる場面で特に有効です。

内製化による運用負荷の分散

外部に翻訳を委託せず、自社内で運用を完結できるため、スピード感のある対応と柔軟な調整が可能になります。対応方針は、企業の体制やリソースに応じて最適化する必要があります。

導入前に注意すべきポイント

翻訳精度のばらつき

自動翻訳では、文脈や業界特有のニュアンスを正確に汲み取ることが難しい場合があります。 そのため、誤訳による影響が大きい重要な情報・コンテンツには、翻訳後の確認と修正作業が不可欠です。※人力翻訳とのハイブリッド運用も検討されるケースが増えています。

ローカライズ対応の精度

翻訳対象となる国や地域の文化・慣習に配慮した“ローカライズ対応”をサポートするツールもありますが、機械翻訳だけでは対応が難しいケースもあります。 特に、地域特有の表現や文化的背景への配慮が求められる場合は、ツールの対応に限界があるため、人力翻訳やネイティブによる監修の併用を検討することが重要です。

長期視点での費用対効果

初期導入の手間や費用は比較的抑えられるものの、、PV課金や対応言語数ごとに追加料金が発生するなど、条件やオプションによりトータルコストが増える場合があります。そのため、月額料金だけでなく、その他の費用項目も確認し、サイトの成長などを加味し、長期的な視点で費用対効果を見極めることが重要です。

CMSとの互換性

ツールによっては特定のCMSでしか使えない、または連携にプラグインが必要になる場合があります。導入前に必ず、利用中のCMSと連携できるかを確認しましょう。

こうした注意点を踏まえたうえで、自社に最適なツールを選ぶことが大切です。

Webサイト翻訳ツールの選び方

Webサイト翻訳ツールの導入にあたっては、機能や費用面だけでなく、導入のしやすさや現行サイトとの適合性などを含め、総合的に判断することが重要です。以下の観点を参考にしながら、自社に最適なツールを検討しましょう。

検討項目

✓ チェックポイント

対応言語

必要な言語がカバーされているか、拡張性はあるか

導入のしやすさ

自社サイト構造や利用中のCMSに適合するか

SEO対応

多言語ページの検索エンジン最適化に配慮されているか、最適化のための機能はあるか

翻訳精度

翻訳の精度・品質が、自社の基準やサイト(コンテンツ)の特性に合っているか

機能とオプション

辞書登録、手動編集機能、人力翻訳サポートなど必要機能やオプションの有無

費用対効果

自社の運用規模や予算と、ツールの料金体系・提供プランが見合っているか

導入実績

自社と同業種・同規模の企業での導入実績があるか/信頼できる企業への導入例があるか

代表的なWebサイト多言語化ツールの比較

以下は、主要なWebサイト翻訳ツールの比較表です。それぞれの特徴や料金体系を参考に、自社のニーズに合ったツールを選定しましょう。
※掲載している情報は公開時点のものであり、内容が変更となる場合があります。正確な情報をご希望の際は、お気軽にお問い合わせください。

サービス名(提供会社) 主な特徴 対応言語数
翻訳エンジン
料金プラン概要
WOVN.io
(Wovn Technologies株式会社)
導入が簡単で最大45言語に対応。多言語SEOにも強く、大手企業、大学など当社での実績も多数。 最大45言語
Google / Microsoft などの複数エンジン
初期費用:要問い合わせ
月額費用:数万円〜(PV課金制あり、個別見積もり)
Myサイト翻訳
(株式会社高電社)
高精度AI翻訳エンジン搭載、文法翻訳対応。幅広い業種に適応。 最大121言語
独自AIエンジン
初期費用:55,000円~
年間費用:660,000円〜(スタンダードプラン)
GTranslate
(GTranslate Inc.)
無料プランはGoogle/Bing翻訳。有料プランではニューラル翻訳を提供。 最大104言語
Google/Bing(無料)
ニューラル(有料)
初期費用:77,000円(スタンダード版)
年間費用:198,000円(月換算16,500円)
Autolingual
(株式会社Enju)
最新のAIによる自然で高精度な翻訳。直感的なUI。 最大130言語
独自AIエンジン
初期費用:無(Enterpriseプラン除く)
月額費用:36,000円(ビジネスプラン)
shutto翻訳
(株式会社イー・エージェンシー)
JavaScriptタグ1行で導入。100言語以上対応。機械+プロ+セルフ翻訳のハイブリッド型。 100言語以上
Google翻訳+プロ翻訳
初期費用:無
月額費用:33,000円(ベーシックプラン)
T‑4OO
(株式会社ロゼッタ)
2000専門分野に最適化されたニューラル翻訳。PDF/Officeファイル翻訳可能。 約100言語
専門NMT/生成AI搭載
初期費用:要問い合わせ
費用:プランにより異なる

翻訳ツールを活用している企業・自治体・教育機関

Webサイト翻訳ツールは、民間企業はもちろん、自治体や大学、公共インフラ機関など、さまざまな分野で導入が進んでいます。 ここでは、導入実績のある代表的なツールと、実際の導入先の一部をご紹介します。
(※各社公式サイト導入事例より)

WOVN.io(Wovn Technologies株式会社)

大手企業から教育機関・自治体まで、幅広い業種で導入されています。

パナソニック/スズキ/富士フイルム/丸亀製麺
NEC/森永乳業/早稲田大学/北海道大学/九州電力 など

Myサイト翻訳(株式会社高電社)

地方自治体や医療機関、スポーツチームなど多岐にわたる分野で導入されています。

川崎フロンターレ/リンガーハット/名古屋市上下水道局
埼玉県立病院機構/埼玉県/北海道帯広市/岩手県花巻市/宮城県仙台市 など

当社の導入支援事例

マイクロウェーブクリエイティブでは、京王電鉄様・東急電鉄様をはじめ、さまざまな企業・団体に対して、翻訳ツールの選定から導入、運用サポートまで一貫してご支援しています。
また、多言語サイトやグローバルサイトの構築に関しても、豊富な実績があります。

WOVN(ウォーブン)やMyサイト翻訳など、複数の翻訳ツールに関する知見と導入経験をもとに、Webサイトの目的や想定ユーザー、将来的な展開に応じて、最適なツールのご提案が可能です。

多言語サイト・グローバルサイトの構築実績

まずは、類似業界での導入事例を交えた具体的なご提案をいたしますので
多言語対応や翻訳ツールの導入をご検討中のご担当者様は、ぜひお気軽にお問い合わせください!

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