サイト内検索ツールを厳選比較|目的別の最適な選び方【AI搭載型も紹介】

2025年12月04日

サイト内検索ツールを厳選比較|目的別の最適な選び方 AI搭載型も紹介

Webサイトを運営するうえで、ユーザーが「探している情報にすぐにたどり着けるかどうか」は、
問い合わせや購入、応募といったサイトの成果を大きく左右します。
特にコンテンツ量が多い企業サイトやECサイトでは、情報をスムーズに見つけ出せる
「サイト内検索システム」の設計が、ユーザー体験(UX)の質を決定づける重要な要素となります。

本コラムでは、企業サイトへのサイト内検索システム導入を検討している方や、既存の検索機能を改善したいWeb担当者に向けて、サイト内検索の基本から、AIを活用した最新の検索システムの動向、選定時のチェックポイント、導入までの流れをわかりやすく解説します。

主要ツールの比較や導入時のパートナー選びに役立つヒントも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

サイト内検索システムとは?

サイト内検索システムとは、「特定のWebサイト内で、ユーザーが入力したキーワードに基づいて目的の情報を探し出す検索機能」のことです。
これは、Webサイト内のページやコンテンツを効率的に探索し、ユーザーが求める情報へ迅速にたどり着けるようにする仕組みであり、コンテンツ両の多い企業サイトやECサイト、オウンドメディアなどに欠かせない機能です。

AI時代の戦略要素になる!?

近年、サイト内検索は、AIO(AI Optimization:AI検索最適化)対策の観点からも注目が高まっています。
AIが企業サイトの情報から回答を生成するケースが増えている中、サイト内検索を整備して適切に構造化したサイトは、AIに正しく理解・引用されやすくなり、検索評価やブランド信頼性の向上につながります。
つまり、「サイト内検索」はユーザビリティ改善だけでなく、企業の情報発信力や信頼性にも関わる、
AI時代の重要な情報戦略の一つといえます。

サイト内検索システムの目的や役割

サイト内検索の主な目的は、ユーザーの探している情報を最短で届けることです。
サイト内検索がもたらす主な役割としては次の項目が挙げられます。

・ユーザー体験(UX)の向上
迷わず目的の情報にアクセスされることで、離脱を防ぐことができます。

・コンバージョン率の向上
ECサイトでは商品検索から購入されるように、スムーズにアクションを促します。

・サイト運営の改善指標
検索キーワード分析から、ユーザーの関心や課題を可視化さsることができます。

・AIOの強化
ページ同士のつながり方や情報の整理を工夫することで、AIが内容を正しく理解・引用します。

サイト内検索システムの種類

サイト内検索システムには大きく3つのタイプがあります。
それぞれ導入しやすさや検索精度に違いがあるため、まずはそれぞれの特徴をご紹介します。

サイト内検索システムの種類

標準搭載型

CMSに付属している基本検索機能

手軽に導入できる一方で、精度やカスタマイズ性は限定的です。
(WordPress、Movable Typeなど)

外部検索エンジン型

外部サービスを利用した実装

導入が容易で高精度な検索を実現できます。デザインや広告表示に一定の制約が設けられている場合もあります。
(Googleカスタム検索など)

AI搭載型/高機能エンタープライズ型

自然言語理解、類義語判定、レコメンドなどを備えた高度なタイプ

大規模サイトや高度なユーザー体験を重視する場合に適しています。
詳しい特徴や代表的なAI検索システムについては、次項で解説いたします。

AI搭載型・次世代型のサイト内検索システム

従来は「キーワード一致による検索方法」が主流でしたが、現在は AI を用いて検索意図を把握するタイプのシステムが広がりつつあります。

AI搭載型のサイト内検索は、ユーザーの質問内容や文脈を理解し、より目的に合った結果を返すことができます。
これにより、従来型のサイト内検索が抱えていた使いにくさなどの課題が緩和され、サイト全体の利便性向上に大きな効果をもたらします。

AI搭載型サイト内検索システムの主な特徴

自然言語検索対応

「おすすめの商品は?」「〇〇とは何か?」のような、会話的な検索にも対応可能です。

ゼロヒット削減

意図を補完して結果を出すため、表示結果が0件(ゼロヒット)になるケースが少なくなります。

学習機能

ユーザーの行動や選択傾向を学び、検索精度を自動で向上します。

サジェスト・レコメンド機能

検索途中で関連ワードや人気商品を表示することで、ユーザー満足度の向上やサイトの滞在時間やCVR(コンバージョン率)を改善につながります。

代表的なAI型検索システム

Google Cloud Search

Googleの技術を活かし、社内のあらゆる情報から最適な結果を表示します。

Amazon Kendra(AWS)

質問の意図をAIが理解し、最も関連性の高い回答を提示します。

Site Search AI

類義語や言い換えも理解し、ユーザーの言葉に合わせて検索結果を最適化します

GENIEE Search

ユーザーの意味や傾向を分析し、意図に沿った検索結果を提供します。

サイト内検索システムを選ぶ際の注意点

Webサイト内の利便性向上に役立つサイト内検索システムですが、
導入にあたっては、以下の観点を踏まえて比較検討することが大切です。

✔ 導入時のチェックポイント

  1. 検索精度・関連度:類義語・誤字補正・意味理解などの精度は十分か
  2. レコメンド・サジェスト機能:関連キーワードや人気コンテンツを提示できるか
  3. 応答速度:大規模データでもストレスなく結果が表示されるか
  4. カスタマイズ性:デザインや検索ロジック、分析機能をどこまで柔軟に調整できるか
  5. セキュリティ・プライバシー:社内情報や個人データを扱う際の保護体制は十分か
  6. コスト:初期費用・月額費用・トラフィック課金など、総合的な費用負担は適切か

これらをチェックすることで、自社の要件に最適なサイト内検索システムを選定しやすくなります。

主要検索ツールの比較とおすすめポイント

企業サイトの情報量が増えるにつれ、検索の精度や使いやすさは、ユーザー体験やサイト全体の満足度に大きく影響するようになっています。
本章では、前項「サイト内検索システムを選ぶ際の注意点」で紹介した導入時のチェックポイントを踏まえ、
目的別・規模別におすすめのサイト内検索ツールを比較・紹介します。

目的別おすすめの検索ツール

コーポレートサイト向け

企業情報やIR、サービスページなど、幅広い情報を扱うコーポレートサイトでは、正確性と日本語理解力がポイントとなります。

・GENIEE Search

 日本語の類義語や関連語理解に優れ、管理画面から柔軟に調整できるため、企業サイトの構成変更や運用に幅広く対応しやすいツールです。

・Amazon Kendra

AIが自然文を理解し、FAQやPDFなどの非構造データも横断検索できる、大企業や社内ポータルに適した堅牢なセキュリティ設計のツールです。

・Googleカスタム検索

Googleの検索エンジンを利用し、低コストかつ簡易的に導入したい場合に最適な、手軽さが魅力のサイト内検索ツールです。

ECサイト向け

ECサイトでは、ユーザーが求める商品をいかにスピーディーに、適切に導き出せるかがポイントとなります。
検索結果の表示速度やレコメンド機能が重視されます。

・Algolia

非常に速い検索スピードとAIサジェスト・レコメンド機能により、高いUX改善効果を発揮し、国内外のECサイトで広く採用されています。

・ElasticSearch

独自構築による完全カスタマイズが可能で、検索ロジックを自由にチューニングしたい大規模ECや開発リソースを持つ企業に向いています。

・Klevu

 EC特化のAI検索機能を搭載し、関連商品や人気キーワードを自動で提示することで、中小規模のECサイトでも導入しやすくレコメンド機能が充実しています。

採用サイト向け

採用サイトでは、求職者が知りたい情報(職種・勤務地・働き方など)をスムーズに探せる体験が重要です。
検索の精度とUIの親しみやすさがポイントとなります。

・GENIEE Search

求職者の検索意図を捉える日本語精度とCMS連携のスムーズさ、検索傾向を可視化する分析機能により、採用サイトのUX向上と運用改善に貢献します。

・Amazon Kendra

 AIによる意味理解力と安定性に優れ、大規模な採用ポータルやFAQ型の採用支援サイトに最適な検索結果の精度を提供します。

・Site Search AI

低コスト・短期間で導入できるAI検索機能を提供し、小〜中規模の採用サイトにおける検索機能の初期導入に適しています。

サイト規模感別おすすめ検索ツール

また、求められる検索精度や機能性は、サイトの規模によっても大きく異なります。

ここでは「大規模サイト」と「中規模・小規模サイト」に分けて、それぞれに適したサイト内検索ツールをご紹介します。

大規模サイトにおすすめのツール

ページ数が多く情報量が膨大なサイトでは、検索の精度・スピード・拡張性が重要です。事業紹介やニュース、IR、採用など多階層構成に対応できる仕組みが求められます。

【向いているツール】

・Geniee Search

日本語の曖昧検索に強く、CMS連携やカスタマイズ性にも優れています。

・i-search

おすすめコンテンツや並び順のチューニングや、解析によるユーザー動向分析が実現できます。

中規模・小規模サイトにおすすめのツール

ページ数が少なく構成がシンプルなサイトでは、導入や運用の手軽さ、デザインとの調和がポイントです。

【向いているツール】

・Googleカスタム検索

Googleの検索エンジンを利用し、低コストかつ簡易的に導入したい場合に最適です。

・MT.net サイトサーチ

日本語処理に強く、CMS連携にも対応。手軽に品質の良い検索体験を実現します。

上記は一般的なおすすめツールの例ですが、
サイトの規模や構造に合わせて最適な検索ツールを選ぶことで、ユーザー体験と運用効率の双方を高めることができます。

サイト内検索システム導入の相談先・パートナー選び

ここからは、サイト内検索システムの導入にあたり、適切なパートナーを選ぶために押さえておきたい具体的な視点や選び方のポイントをご紹介します。
サイト内検索システムは専門的な設計や導入調整が必要となるため、次のようなパートナーへ相談・依頼することをおすすめします。

  • 自社のCMSやデータ構造を理解しているWeb制作会社
  • AI検索ツールの導入実績を持つテクノロジーパートナー
  • 検索ログ分析や改善提案まで支援するマーケティング支援会社

パートナー選びのポイントとしては、 サイト内検索システム導入を単なるツール導入としてではなく、
自社の課題(問い合わせ増加・CV率向上など)に紐づいた設計支援ができるパートナーを選ぶのが理想的です。

さらに、AI型システムは検索エンジン単体ではなく、サイト構造・データ設計・運用を含めて最適化する必要があるため、Web情報設計に強みがあることも重要です。

サイト内検索システム導入時の流れ

サイト内検索システムは、ただ導入すればよいわけではなく、サイトの状況に合わせて段階的に進めていくことが大切です。ここでは、導入の流れをわかりやすく5つのステップにまとめてご紹介します。

STEP1|現状分析

サイト全体の構造やコンテンツ量、ユーザーが求めている検索ニーズを整理します。
「何を検索対象にすべきか」「どの程度の精度が必要か」といった前提条件を明確にする工程です。


STEP2|要件定義

求める検索精度や必要機能を検討することに加え、
運用・改善を誰がどのように担うか、社内体制も整理します。


STEP3|ツール選定・検証

定義した要件をもとに複数ツールを比較し、テスト導入を行って実際の検索精度や使い勝手を確認します。
自社のサイト特性に合ったツールを見極める重要なステップです。


STEP4|実装・デザイン調整

導入するツールが決まったら、サイト内に検索タグやトラッキングタグを設置し、デザインやUIとの整合性を調整します。
ユーザーが自然に使える検索導線を整えることがポイントです。


STEP5|運用・改善

導入後は、検索ログやユーザー行動データを活用し、検索結果やレコメンド精度を継続的に改善します。
ユーザーにより最適なコンテンツを届けられるよう、AIやシステムの判断基準を調整していきます。

当社の検索システム導入支援サービス

膨大なページ数を持つ大規模サイトにも対応できる当社のサービスでは、最適なCMSや検索システムの選定から導入、運用改善までを一貫してサポートしています。

サービス内容

  • サイト規模や構造に応じた最適な検索システムやCMSの選定・導入支援
  • 既存サイトの情報設計に基づく検索UX(ユーザー体験)の改善提案
  • 検索ログや利用データを活用した、継続的な検索精度の向上
  • 大規模サイト運用に適した、拡張性・保守性の高いアーキテクチャ設計

情報設計から実装までを一貫して支援してきたノウハウを活かし、
検索を軸に「より見つけやすく、伝わりやすい」サイトづくりを実現します。

「どの検索ツールを導入すべきかわからない」「現状の検索が使いにくい」といった課題にも丁寧に寄り添いサポートします。

まとめ

AI時代のサイト内検索整備は、専門パートナーとの連携が安心

サイト内検索システムは、単なる検索にとどまらず、ユーザー体験の向上やAIO対策を支える、Webサイト運営に欠かせない機能です。

しかし、AI搭載型検索の導入や既存システムとの連携、プライバシー・セキュリティ対応までを最適化するのは容易ではありません。
特に大規模サイトや企業サイトでは、コンテンツ構造や検索データの分析、システム要件の整理や、社内関係者との認識合わせなど、多くの工程と専門知識が必要になります。

大手企業サイトや情報量の多いWebサイトにおける、検索体験の改善実績を保有している当社マイクロウェーブクリエイティブでは、現状調査・要件整理・ツール選定から導入支援まで、ワンストップでサポートが可能です。

サイト内検索システムの導入についてご検討されている方は、ぜひお気軽にご相談ください!

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