【企業サイト向けおすすめCMS】種類や特徴、導入の注意点

2024年07月02日

サイトへのCMS導入やリプレイスを検討する際、あまりの種類の多さに
「自社に合ったCMSがどのようなタイプか分からない」など、選定にお困りのご担当者様も多いのではないでしょうか

法人サイトでは、選定や調査段階から制作会社などのベンダーに依頼するケースが一般的ですが、企業のご担当者様から、”自社でもCMSの種類や特徴について知っておきたい”というご要望も非常に多くあります。

本記事では、マイクロウェーブクリエイティブのCMS開発責任者にインタビューし、CMSの種類や特徴などを詳しく解説します!
導入や入れ替えを検討されている企業ご担当者様や、CMSについて学ばれている皆様のご参考になれば幸いです。

CMSを取り巻く状況

進化し、増え続けるCMS

—当社に頂くご相談で、「CMSの種類が多くて何が良いか分からない」というお悩みが多くありますが、
昨今のCMSを取り巻く状況を教えて下さい。

CMSは年々進化し、国内外のベンダーが様々な特徴を持つツールを提供しています。
数としても相当増えていますので、導入やリプレイスを検討する際にどのようなツールが良いのか、判断にお困りのお客様が多いのだと思います。

導入前には、事業計画、各部門のニーズ、MAツールや基幹システムとの連携などサイトを取り巻く要素を洗い出し、全体像を捉えた導入戦略を立てる必要があり、事前調査やその後の運用を見据えた設計が重要ですが、この点が難しさにも繋がっているのではないでしょうか。

導入やサイト構築を支援する当社のような制作会社側も、各CMSは勿論のこと、設計・テンプレート、モジュール開発など広く深い知見と経験がないと、お客様に最適なご提案ができませんし、制作や開発のパートナー選びも非常に大切だと感じます。

CMSの種類

—ニーズの多様化もあり、CMSの数は今後も増えそうですね。それでは、次に企業サイトで使用されるCMSの主な種類について教えてください!

CMSのタイプは、提供の仕方を元に大きく「1.インストール型」「2.クラウド型」「3.ヘッドレス型」の3つに分類できます。続いて、それぞれの特徴をご説明します。

1. インストール型

CMSパッケージをサーバーにインストールすることで利用するタイプです。(オンプレミス型とも呼ばれます)
CMSをインストールするためのサーバーは別途構築が必要となりますが、サーバーを構築することで、CMSパッケージ以外のプログラムを動かすことによる制約がないため、サイト構築の自由度が非常に高いです。ただし、サーバーを構築するためのイニシャル費用や、継続的な維持管理をするための費用がかかるため全体的なコストは高くなる傾向があります。

2. クラウド型

開発元によってCMSパッケージとサーバーが1つになったサービスとして提供されるものです。CMSをインストールするためのサーバーを別途用意する必要がなく、サービスの申し込みをすることで迅速な利用開始ができ、サーバー構築のためのイニシャルコストや、継続的なサーバー維持管理コストを節約することができます。

プラグインのインストールや部分的なカスタマイズが可能なサービスもありますが、基本的にはサーバーへの直接アクセスやCMS以外のプログラムの利用が非推奨、または不可となる制限事項が伴うことが多いです。

3. ヘッドレス型

従来のCMSで提供されるビューワ機能(テンプレート機能)の代わりに、CMSで管理されるデータをAPIで連携し、HTML, CSS, JavaScriptなどでサイトを構築する手法です。
ビューワ機能におけるCMS独自の規約・プログラム言語に縛られることなくサイトの構築が可能であり、CMS機能とサイト構築を完全に分けることでサイトのリニューアル時にもCMS側の調整を最低限に抑えられるため長期的な利用が期待できます。

また、サイト構築においてCMS以外のAPIとの連携を行うことも既存のCMSより柔軟にできるため、昨今のSaaS型のAPI提供サービスやマーケティング分野におけるSFA、CRM、MAとの連携も検討しやすいサイトの構築が可能です。

ただし、従来のサイトに比べて構築手法が変わった分、サイト構築におけるJavaScriptフレームワークに関する知見が必要なケースが多いため、デザインやレイアウトの変更などは専門知識を有するエンジニアまたは制作会社にて行う必要があります。

※ヘッドレスCMSにもオンプレミス型・クラウド型が存在します。

※Webサイトビルダー

昨今、急速に市場規模を拡大しているウェブサイトビルダーは、データの登録と描画を個別で分けず、より直感的にページを作成することを可能にしたツールです。
PowerPointでスライドを作成するような感覚で、予め用意されているパーツや独自で作成したパーツを用いてページを組み立てる”手軽さ”が主な特徴になります。

基本的にクラウド型で提供されるサービスですので、導入の壁も低く、独自ドメインの設定が可能なプランも大多数のサービスに用意されていることから、企業ぺージに利用されることも増えています。

ただし、独自の利用方法をある程度は学習する必要があり、間違った使い方をするとサイト全体のスタイルを維持することが難しくなります。また、サイトの規模(ページ数)が大きいと各ページの管理が煩雑になる可能性があるので、CMS機能やヘッドレスCMSとの併用が望ましいです。

提供の仕方で分けたCMSのタイプ

サイト種別で分類したCMS

—奥が深いですね・・。では、企業サイトの規模感やサイトの種別によって大まかにどのようなCMSが合うか知ることはできますか?

実際には細かな要件と照らし合わせて決定する必要がありますが、目安としてご覧いただけるよう、企業サイトの種別を大きく4つに分けて、それぞれ選択されることの多いCMSを図で分類しました。

1.コーポレートサイト/ブランドサイト

IR情報発信の機能を搭載していたり、ページ数の多い大規模サイトの運用に強いCMS

2.プロモーションやLP

スムーズな運用に向いたノーコードツール

3.ECサイト

ECに特化し、集客や販売のための充実した機能を備えたCMS

4.オウンドメディア

自由度が高くコンテンツ作成に向いたヘッドレスCMS

サイト種別で分けたCMSのタイプ

※実際には、サイトを取り巻く様々な要因を考慮し選定する必要がありますのでこの図の限りではありません。一例としてご覧ください。

企業サイトのCMS導入に必要な費用

—色々と知識が深まってきました。次にCMS導入の際の費用についても教えてください。

CMS導入の際に必要な費用は、ツールに対する費用と構築にかかる費用です。

企業サイトでは、初回購入費用だけでなく、継続的なサポートを受けるためのランニングコストも視野に入れて全体を把握する必要があります。

考え方として、単純に予算内で収まるかどうかだけではなく、構築を担当する組織の技術力や継続的な運用が可能か、提供されるパッケージに含まれる機能がサイト構築や運用に必要な要件を満たしているか、受けられるサポートが満足できる内容か等、様々な要素を考慮することが望ましいです。

高額な購入費用を支払っても選定に失敗すれば十分に機能を活かせない場合もありますし、逆に費用を抑えすぎた結果、CMS機能やサポート内容に不満を感じて当社にご相談いただくケースもあります。

企業におけるサイト構築では予算が非常に重要な基準となるため、コスト面でのCMS選定の判断を誤らないように注意が必要です。

企業サイトにCMSを導入する際の注意点

—では、企業サイトにCMSを導入する際、気を付けることはどのようなことでしょうか?

まず構築するサイトの目的が情報発信のみか、その他機能を持たせたWebアプリケーションとしてのサイトかを明確にすることが重要です。

また、情報発信を主な目的とするサイトでは、基本的な投稿・編集・公開機能が挙げられますが、その中でも投稿形式や公開フローにおけるCMS独自の特徴を見極める必要があります。

その他、EC機能や特定のシステムと組み合わせた(システム連携)を必要とするサイトにおいては、ページの管理機能だけではなく、EC機能やシステム連携に柔軟に対応可能なカスタマイズ機能が求められるケースが多く、情報発信のみを支援するCMSでは構築がそもそも不可能な可能性が高いです。

ただし、サイトの性質の考え方は導入時点からどこまでの未来を見据えるかで観点が変わることもあります。

最初はページ数も少なく情報発信のみで始めることが多いと思いますが、将来的にはページ数を増やし、他の機能と連携することを視野に入れている企業も少なくありません。

こういった場合、導入するシステムで最も期待する効果は何か、優先して解決すべき課題は何か、将来的にサイトにどのような機能を計画しているかなど、サイトの寿命にも関わることを意識する必要があります。

企業サイトにおすすめのCMS

—最後にCMSのプロから見た企業サイトにおすすめのCMSを教えてください!

当社はベンダーフリーで、ご依頼いただく企業の要件や事業計画、サイトの展望に合わせて、CMSをご提案しているので1つには絞れませんが、PowerCMS、Movable Type、ShareWith(シェアウィズ)などは、オフィシャル開発パートナーとして導入機会も多いですし、MicroCMSなどのヘッドレスCMSや、STUDIOのニーズも増えていると感じます。

実績では、上場企業のコーポレートサイトを中心に大規模サイトの構築やプロジェクトが多いのですが、沢山のお客様のサイトを担当させていただきたく、体制を強化しておりますので、ご予算やサイト規模を問わず、どのような事でもご相談ください。

CMS導入前の調査や選定、RFP作成などの部分的なご支援も可能ですので、
ぜひお気軽にお問い合わせいただけると嬉しいです!


【企業向け】導入・リニューアル時に役立つCMS選び方ガイド
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まとめ-サイトの成長には最適なCMSが不可欠

今回はコラムの中でも長編になりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました!

企業サイトへのCMS導入は、選択肢が増えている事やマーケティング活動の基盤として機能させるため様々な要件を満たすツールを選定する必要がある事など、過去よりも難しくなっておりますが、それぞれの特性を理解し、自社に最適なCMSを選定する工程はとても重要です。

マイクロウェーブクリエイティブでは、新規導入や、リプレイスを検討されている企業ご担当者さまに向けて「失敗しないCMS導入」のための無料相談を承っております。

企業サイトへご提供経験豊富なCMSエキスパートが丁寧にご対応いたしますので、些細なことでもぜひご相談ください!

(CMS導入実績)

導入実績:株式会社ツムラ、西武鉄道株式会社、東急電鉄株式会社、株式会社クレハ、株式会社朝日ネットなど

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