「配信しても読まれない」「大事な情報が届かない」。
そんなマーケティング担当者の悩みを解決する手段として、いま注目されているのがLINEです。
本記事では、LINE通知メッセージの概要から申請方法、導入メリット、活用事例までをわかりやすく解説します。
「申請が難しそう」「どんな企業が使えるのか分からない」と感じている方も、
この記事を読めば導入までのイメージをつかんでいただけるかと思いますので、ぜひチェックしてみてください。
目次
LINEのポテンシャルと通知メッセージの革新性
2025年6月時点でのLINEの月間アクティブユーザーは9,900万人です。
これは、日本の総人口(1億2,317万人・同年9月速報値)の約8割にあたり、日常生活に深く根付いたプラットフォームといえます。
企業向けに提供されているLINE公式アカウントは、ユーザーが毎日開くアプリ上で直接メッセージを届けられるのが特長です。
メールよりも開封率が高く、タイムリーに情報を届けられるチャネルとして広く活用されています。
なかでも近年注目を集めているのが「LINE通知メッセージ」です。
2025年6月のリニューアルによって用途や利便性がさらに拡大し、多くの企業が導入を検討し始めています。
LINE通知メッセージとは?
「契約更新の案内を送ったのに気づかれなかった」
「配送状況を問い合わせられることが多い」
こうした通知が届かない課題を解消するのが、LINE通知メッセージです。
電話番号をキーにして、友だち追加していないユーザーにもメッセージを配信できるのが最大の特長。
必要な情報を、必要なタイミングで確実に届けられるため、顧客体験の向上に直結します。

活用イメージ(業界別)
すでに多くの企業が導入しており、顧客満足度や業務効率の向上に貢献しています。
- EC業界:購入完了・発送完了の通知で問い合わせ対応を削減し、再配達コストも軽減。
- 不動産業界:内見予約のリマインド通知で来店率向上。無断キャンセルの防止にも寄与。
- 保険業界:契約更新リマインドで更新漏れを防止し、顧客維持率を高める。
- 人材業界:応募受付・面接日時の通知で候補者の無断キャンセルを防止し、面談率向上。
共通しているのは、「ユーザーが自分で確認しに行かなくても、必要な情報が届く」という点です。
2025年6月のリニューアルで広がる可能性
従来の通知メッセージが、さらに実務で使いやすく進化しました。
- 用途の拡大
利用用途が22種類から約87種類へ拡大。幅広いシーンで利用可能に。

- 新料金プラン
月額固定費+従量課金の料金体系に変更。企業規模や配信ボリュームに合わせた柔軟な運用が可能に。 - テンプレート型通知の導入
LINEヤフー社が用意した標準テンプレートを使えばUX審査が不要となり、申請から配信までのスピードがスムーズに。

このように、従来はハードルが高かった通知メッセージの導入が、よりスピーディかつ柔軟に進められるようになりました。
次の章では、実際に企業が導入することでどんな成果を得られるのかを見ていきましょう。
LINE通知メッセージの導入メリット
1.コスト削減と運用効率の向上
SMS(1通8〜18円)や郵送に比べ、LINE通知は1通1〜5円程度。
費用を抑えながら確実に配信でき、業務の自動化にもつながります。
2.売上機会損失の防止
LINEは高い到達率と開封率を誇るチャネルです。リマインダー通知や配送日案内をタイムリーに送ることで、キャンセル・再配達を防ぎ、売上機会を守ることができます。
3.質の高い友だち獲得とLTV向上
通知をきっかけに追加された友だちは関心度が高く、ブロック率が低い傾向があります。継続的なコミュニケーションにより、リピート率やLTV(顧客生涯価値)の向上にもつながります。
ここまでで、LINE通知メッセージが“届ける力”に優れていることが分かりました。
では、どうすればこの仕組みを自社でも使えるのでしょうか?
LINE通知メッセージの申請方法
申請に必要な3つの条件
1.認証済みアカウントを取得
LINE公式アカウントを「認証済み」として申請・承認を受ける必要があります。
2.認証プロバイダーとして登録
利用企業がLINEヤフーにプロバイダーとして登録されている必要があります。
3.認定テクノロジーパートナー経由での申請
通知メッセージの申請は、LINEヤフー社が認定したテクノロジーパートナー経由のみ可能です。企業が直接申請することはできません。
配信ルールの理解も不可欠
通知メッセージで送信できるのは「ユーザーにとって必要性・利便性が高い用途」のみです。広告・販促目的のメッセージは配信できないため、ガイドラインの確認が欠かせません。
参考:
LINE通知メッセージ(フレキシブル)UXガイドライン(従来版)
LINE通知メッセージ(テンプレート)UXガイドライン(リニューアル版)
導入を検討する担当者が確認すべきポイント
申請をスムーズに進めるために、以下を整理しておくとスムーズです。
- 自社の通知用途がガイドラインに適合しているか
- 配信したいシーン(予約完了・契約更新・配送通知など)の整理
- 配信頻度・想定通数の見積もり
- システム開発リソースやAPI対応可否の確認
認定パートナーへの相談が導入成功の鍵
申請可否の判断やシステム連携方法は、企業ごとに異なります。
「自社で本当に利用できるのか」「どの申請形式が最適か」を確かめるためにも、早めに認定パートナーへ相談することが重要です。認定パートナーは申請支援だけでなく、実装や運用設計まで伴走します。
自社で判断するよりも確実で、手戻りや審査差し戻しのリスクを防ぐことができます。
次の章では、実際にどんな業界で効果が出ているのかを見ていきましょう。
実際の活用事例(業界別パターン)
- EC業界:発送完了通知で、問い合わせ数を削減。再配達率の改善にも寄与。
- クリニック・医療機関:診察リマインドで無断キャンセル率を低減。患者満足度を向上。
- 人材業界:応募・面接通知をLINEで自動送信し、候補者対応の手間を軽減。
- 交通・インフラ:遅延・運休情報をLINEで配信し、利用者の混乱を防止。
どの業界にも共通するのは、「ユーザーが行動を起こす前に、企業側から必要情報を届ける仕組み」をつくれる点です。こうした体験が信頼を生み、LINE公式アカウントでの継続的なつながりにもつながっています。
まとめ:導入時の注意点と今後の展望
LINE通知メッセージは、友だち登録していないユーザーにも重要な情報を確実に届けられる仕組みです。
2025年6月のリニューアルで用途拡大や申請効率化が進み、多くの企業が導入しやすい環境になりました。
導入時に押さえておきたい4つのポイント
- 認定パートナー経由での申請が必須
- 広告・販促目的の配信は不可
- 業務フローに沿った運用設計が重要
- 配信内容のモニタリングと改善が効果最大化の鍵
導入を検討する企業の方へ
LINE通知メッセージの申請〜運用開始までには一定の準備期間が必要です。
繁忙期やキャンペーン時期に合わせて導入したい場合は、早めに認定パートナーへ相談することをおすすめします。
パートナーを通じて進めることで、用途設計・審査・API実装などのステップを効率化でき、導入リードタイムを短縮できます。また、メッセージ設計から配信までを一元管理できるツールを活用することで、運用負荷を抑えながら成果を可視化できます。
参考として、グループ会社提供するLINEマーケティングツール「hachidori」では、
通知メッセージの申請支援から配信運用まで対応。申請〜運用をワンストップで進めたい企業にも選ばれています。
顧客に確実に情報を届け、ストレスのない体験を実現する。
その第一歩として、まずは自社の業務や顧客接点を整理し、認定パートナーへ相談するところから始めてみてください。

この記事の著者

マイクロウェーブクリエイティブ マーケティンググループ
「戦略」から「施策まで」企業のデジタルマーケティングに直ぐ活かせる、旬な情報をお届けします。




